中本・西今里先代地車:明治44年
中本の先代だんじりと西今里の先代のだんじりが写った古い写真が地元に
残されています。
この写真は、明治44年4月19日に撮影されたもので、八王子神社に
西今里村八劔神社が合祀された合祀遷座奉祝記念と記されています。
左が西今里、右が中本の地車で、現在は中本・西今里共に2代目の地車を
所有していますが、先代地車が揃っている写真は地元でも唯一のものです。
この写真に写っている中本の先代地車は慶応年間に製作されたもので、
長谷川市太郎という大工によって作られたと伝えられています。
昭和32年5月に城東区諏訪へ売却され、現在も曳行されています。
写真左側の西今里の先代地車は、明治初期から中期にかけて11代目大佐が
作ったもので、最初は天王寺の土建業の方が個人的に買ったものです。
明治40年前後に西今里村が購入。大正13年頃2代目を購入するまで所有して
いましたが、写真でも判るように東成近辺の地車としては、かなり大型のもので、
当時の西今里村村内を隅々まで曳行するのが困難なため、柏田村(現東大阪市
柏田)へ売られ、長らく長瀬神社の祭礼に曳行されていました。
近年柏田でも古くなり修理費用を寄付で募ったのころ、予想以上の募金が集まり
新調となりました。
そして現在の東灘区・西御影(親和会:御影西之町から分かれた新住宅地域)に
平成3年売却、神戸型に修理改修され、現在も運行されています。
参考資料:「大阪のだんじり」第一集、第二集 大阪地車研究会編
中本先代地車(右)と西今里先代地車(左)
拡大画像
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西今里先代地車 西今里→柏田→西御影 |
中本先代地車 中本→諏訪 |
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